IDEALE 88(イデアル88番)、一枚革を張ったサドルです。
購入したのはおそらく昭和60(1985)年頃、ホントはイデアル90番が欲しかったのですが、買えなかったような…。たしかこの88番の方が安かったと記憶しています。
先日、実家から持ってきました。
当時のランドナーやスポルティーフには、“定番”という、どうしようもないしがらみ(大げさかな(笑))があって、『ホイールはスーチャン(SUPER CHAMPION)だよ』とか『ボトルはアルミ。絶対にアルミ。火にかけられるだろ』など合理的なんだかどうかよく判らないながら“定番”というものがありました。
サドルもその一例で、なぜか『ランドナーのサドルは革なのよっ』って“定番”があり、メーカーも日本のF社のものじゃなくて、イギリスのブルックスかフランスのイデアルと相場が決まっていました。
当時の我々仲間内では、この“定番”をかたくなに守り、なんだか古くさいトラディショナルなランドナーに憧れていたものです。
さて、その後長い間眠っていたIDEALE 88。なんだか「使えるかも・・」なんて思いました。
カビが生えて(少量でしたけど)埃まみれで、フレームにサビが掛かった姿だったのですがレストアしました。
レストア前を写真に収めてなかったので判りにくいですが、ものすごくいい感じで修復できました。
とても24年前の革サドルとは思えません。
へたりはあるけど、当時の自分の尻型(笑)になっている。
美しいマズルのキャップとリアのIDEALE印。
表面には、?フランス自転車界の重鎮、ダニエル・ルブール氏のサイン入り。
なんだか誇らしい。
サドルオイルも当時のものが使えました。
レストアはいたって簡単でした。
カビをから拭きして、オイルを適量(あまり多く塗らない)裏と表に塗って、さび付いたフレームを556で磨く。
その後、風通しが良く陽の当たらない場所(うちの場合階段の中間)で乾す。
これだけです。
ちなみに『革サドルの表にオイルを塗るな』と昔その道の先輩に言われたりしたけど、私は表も塗る派。ただ、黒サドルは塗るとズボンが黒くなったような気がします。昔ですけど。
さて、このサドルをJakeに付けるかどうか…
単なる観賞用になるかも!?
お次はアルミボトルを探そう。