VITUS ENERGIE CR RivalからGRXへチューン

もともとシクロクロスレーサーのVITUS号(VITUS ENERGIE CR)だが、ここ近年徐々にツーリング車化してきた。今般更なるグラベルロード化すべくバイクプラス所沢さんへカスタマイズ・チューンナップを依頼していたが、先日仕上がった。

マシン既設のメインコンポ、SRAM Rival1は役目を終え使用終了。総走行距離は2万3,979.4キロだった。

そして迎えたのがシマノGRX系。

基本フロントシングル(既存流用40t)の810系で以下のメカ構成にて組んでもらった。ちなみにブレーキングは左前の欧米仕様。

●STI(機械式GRX)
左レバー:BL-RX810-L?※シフターのないワンバイ専用
右レバー:ST-RX810-R
●ブレーキ
フロント:BR-RX810-F
リアブレーキ:BR-RS785GRX ※ポストマウント
●変速系
RD:RD RD-RX812 ※ワンバイ用最大42t対応
カセット:CS-M8000 11-40t ※ワイドレシオ、ローで1:1になる

ただしこのマシン(2019年モデル)、残念ながらディスクシステムは完全なGRXとはいかない。

VITUS ENERGIE CRのフレームセットは、フロントがフラットマウントなのでGRX(BR-RX810)がインストール可能なれど、リアはポストマウント(160mmローター高)。

よってシマノ互換表に載っているBR-RS785(ULTEGRA系)をチョイス。

シマノロードのディスクブレーキシステムで、ポストマウント式唯一のラインナップ生き残りメカ。需要はそれなりにあるらしい。(助かりますね)

小手指にあるバイクプラス所沢さんは、平日なら20時までやってらっしゃっており、18日火曜、仕事を早く切り上げ帰り道にマシンを受領し、ショップから自宅まで10キロの道のりを軽くシェイクダウンした。

ブレーキシステムは “さすがはシマノ”。わたくし(自転車の)ディスクはSRAMしか知らなかったのでけっこう衝撃だったりする。(爆)

最近のAXSはかない「良い」らしいが、この旧世代の油圧Rivalだと “ヌル” っとした感触でまーったり効くタイプ。
シマノの場合 “カチ” っと効くリムブレーキに近い感覚。ほぉー。

ワンバイでカスタムされているRX812の変速も全段小気味良かった。(わたしのようなシロウトがセッティングしたわけじゃないので……)

久々(5年ぶりぐらい)に使った「シマノ機械式シフティング」は操作を間違ったりしたが(SRAMダブルタップのクセが(笑))すぐに思い出せた。

この日のルート中だとほぼ下り坂しかない(R463上藤沢の直登だけ)ので、ワイドレシオ40tを確かめたのは翌日の通勤ライドの加治丘陵にて。

入間旧サイクリングロード(現一般道)武蔵野音大坂でテスト。東に併走する金子坂(いちょう通り)より交通量が格段に少なくそれなりの斜度と距離なのでちょうど良い。

登坂練(インターバルや重ギア踏み)ではないので、一定ペースで登って脚が重くなるとギアをどんどん下げていく走行式。ランドナー時代と同じで息も上がらない。

CS-M8000はさすがに重い(411g、なお11sCS-R8000の30tなら269g)が、すげぇなギア比1。実は40年近く前のランドナー時代でも経験の無い軽いギア。ダテじゃなかった…

昨今のツーリング系グラベルマシンだとMTBとまでは行かないまでもギア比1以下はデフォルトな感はあるが、こりゃ還暦カウントダウン爺にはラクチン。きっとキツいグラベルでも威力覿面でしょう。
なお、トップ時40×11tは長いこと経験済みで高速走行は全く向いていないのは既知な事実。

この日78.00キロ、その翌日に72.71キロを通勤で走ってGRX系の具合を確かめた。

通勤は市街地と都市部走行が大半なのでブレーキ頻度が多い。ディスクの効きが格段に良くなったのでレバーを握るのに力が要らず楽になった。
ただ、機械式変速のシフト操作に関しては、ワンレバーででき、動作幅が狭く反応も良いSRAMダブルタップ式の方に分があると個人的には思う。それにSRAMは操作が楽しい。

金曜の身体休息日を挟み、土曜に我が居住エリアからいちばん近い “都会” の飯能市街地に午前中用事があったのでVITUS号で行き、17.34キロのついでポタ。

シングルで組んだグラベルコンポGRXはポタライドにももってこい。

スピードがそもそも出ないのでゆっくり景色を楽しみながら走れる(よそ見はイカンですけどね)。

この日は飯能の市街地しか走らなかったが、美杉台に多くある激坂もギア比1でスイスイ。

逆にグラベルは現在のタイヤが32C(グラベルキングSS)なので快適度は低い。

マシンフレームのタイヤクリアランスは、チェーンステーとシートステーで約45mmあるので、そのうち38Cタイヤを履かせてみようかと思っている(650Bであれば40Cでも行けるでしょう)。シクロクロスレーサーVITUS ENERGIE CRのグラベルマシン化まだまだ続きそう(ただ種車がCXなのでBBが高く長距離は苦手)。

 

さいごにSRAMの雑記を。
以下は取り外したSRAM Rival。3年半使った。ちなみにレース落車バリバリ機材。

不調が多かったのがブレーキレバー。マスターピストンも左右で一度交換したことがある。

そしてシフトレバー付きの右レバーはもはや故障の域。

リザーバタンク内のダイヤフラムが破損していてオイルが常に染み出していた。DOT5.1液だし怖い怖い。

この現象は米国の自転車系掲示板にもいくつか事例がスレ立されているほどメジャーでSRAMアルアルな故障。

SRAMの機械式RDはタフでとくだん故障はなかったが、いかんせんスモールパーツの入手性が悪く、消耗系のプーリーですらY’sなど量販店とかでも在庫していない(テンションプーリーはシマノ製が流用可能)。

このスモールパーツの入手性の件は致命的(ブラケットフードカバーとかも極めて入手難)で、シクロクロスのレースに出ていたときは常にヒヤヒヤだった。壊れたらThe END。

まぁ、なんやかんやとそう言った事でSRAMは止めたんです。(^_^;)