前回の続き
アクティブトラッカーvivosmart HR J、ロードバイクライド(トレーニング)用の心拍計ツールの代替品となるかどうか実装(走)試験してみた。
【まずは心拍データ転送モードに…だが…ん??】
《2016/2/1追記》
以下の件は、GARMIN Connectにて自動アップデートされる日本語ファイル にて解決してます。
vivosmart HR JをANT+規格の別機材用心拍計にするには「心拍データ転送モード」にしなくてはならない。
このモードにした時点でvivosmartはライフログと記録デバイスではなくなる。つまり他の操作はできなくなる。
しかし自分はここでつまずいた。
いやはや、システムV2.60なんともお粗末。操作表示関係でマニュアル通りとはいかないのだ。
マニュアルによると(V2.60以前のβ試験システムで書かれたものと推測)、
《心拍》 > (心拍のサブ項目)《心拍転送モード》 > 《心拍データ転送モードを開始しますか?》
で、開始し、ハードウェアボタンを押せば
《心拍データ転送モードを終了しますか?》
と表示され終了とのことだが、こうはならず。
《心拍》のサブ項目に《心拍転送モード》の文字はなく、表示されるのは《ゴール》 。意味不明。
その《ゴール》を選択するとマニュアルに書かれているサブ項目の《心拍データ転送モード》が表示され、
チェックをタップするといきなり『心拍データ転送モード』に移行される。
そして終了させるために、ハードウェアボタンを押すと、
《心拍データ転送モードを開始しますか?》の表示が出て、チェックをタップすると終了しライフログ記録デバイスに戻る。
訳がわからん。
もちろん自分のvivosmartのソフトウェアの異常もしくはプログラムコードの破損も考えられるが、イレギュラーなことは一切していないので自分に非はない。またTwitterなどネット上でも同じ現象に見舞われた諸兄がおられるので私だけではないようだ。
システムプログラムの表示ロジックにバグがあるとしか思えない。早急に改善を望みたい。
(上記件は16/2/1現在自動アップデートで解決済み)
【Edge 510J、ForeAthlete 620Jとリンクさせる】
気を取り直して、『心拍データ転送モード』(な、はずな)状態(チッ、ややこしいぜ!)にし、別機材からvivosmart HR Jを心拍計としてリンクさせてみた。
特に難しいことなどなく、EdgeとForeAthleteそれぞれの心拍センサー検索を実行することで直ぐに拾えた。
他者情報によると、 パイオニアのANT+規格SGXシリーズサイコンなどともリンクできるらしい。
【実走】
週末に設定を行い、月曜日からvivosmart HR Jを着けて走行開始。
中央のForeAthleteはGPSバックアップ&距離計として
チェスト式と光学式を比べてみても良かったが、冬場の場合、従来型は水分不足からデータをロストすることが多く実験する意味がなさそうなのでしていない。
また従来式とて、しょせん一般消費者向け製品なので、それ自体が正しいという保証もないわけだし、異常データやロスト以外の部分を比較すること自体ナンセンスだ。
以下月曜日の記録。
vivosmart HR Jはほぼ1日着けっぱなしで、朝・昼・夜に(仕事)ライドを行い、自転車移動距離は約60キロ。
それに対し歩数は僅か3300歩と 何ともアンバランスな生活。(苦笑)
記録装置がすべて同じガーミン計器なので、GARMIN Connect上ではうまくデータがミックスされ1日の自身状態を解析できる。これは実に面白い。
vivosmart HR JもEdgeサイコン使用時は心拍計モードとして機能するから(もちろんモードに切り換えての話)、その間のデータ(運動消費カロリーなど)はEdgeから出力される。そのためデータが重複することはない(Edge使用中の自転車移動時はステップカウント―歩数―も当然されない)。
肝心の心拍計測は、これまでの自分が把握しているデータと合致し、問題はなさそう。
心拍数グラフを全体表示でみると、途中Edge 510Jで計測したところは自転車アイコンが出ていた。
全体のうち、以下は自転車走行時の部分詳細。
異常データ(らしき波形)とロストはない。
以下は、これまでの蓄積している冬場の直近データを並べてみた。
上記黄色囲み部分がvivosmart HR Jで計測した光学式の結果で、それ以下が従来型チェストバンド式。
最高と平均それぞれ腕式胸式データの大きな隔たりは見受けられない。
また消費カロリーは、GARMINのロジックの場合、心拍数から導き出しているところが大きいとされているが、こちらも差違はなさそうだ。
【使用感】
24時間装着をうたうvivosmart HR Jは軽いしベルトもソフトなので違和感はない。
しかしながら光学センサー部分が「凸」形状で、 マニュアルにも「きつく締めろ。でなきゃ正確にデータとれない」と記載されている。
自転車との相性だがベルトを緩めると手首の出っ張り骨、“尺骨”にぶつかり邪魔だ(マニュアルには尺骨より手前に巻けとの記載ある) 。
そして強く締めると正直なところ痛い。
vivosmartを外すと跡ができるくらいだ。
オロナインなどの軟膏でも塗りたいがそうすると血流をスキャンできないかも知れないから躊躇する。
ただしチェスト式のように「ズレ落ちデータロスト」の心配はないから、それを気にするストレスはない。
バッテリー持ちに関しては合格。
防水がきき、着けたままシャワー浴びてもOK、寝るときも装着と「着けっぱなし」前提のvivosmart HR Jではあるが、それでは「いつ充電するの???」 とツッコミを入れたくなる。
自分は入浴中と朝の洗面中、帰宅後の更衣時間に充電することにした(充電=同期タイムでもある)。
そして実験日の朝洗面充電?夜更衣充電間(約13時間、うち心拍データ転送モード約3時間)でのバッテリー状態が以下の写真。
電池アイコンから判断すると半分まで消費していないかに見え、まずまずか。ちなみに1日を通してBluetooth接続はほとんど行っていない。
【さいごに】
vivosmart HR J残念な点も多いが、ソフトウェアアップデートで解決可能な部分もあるのでGARMINおよびiiyo.netの今後の対応に期待したい。
ただハードウェア後続機は、機械そのものを更に小さく(薄く)して欲しいことと、血流をスキャンする光学センサーの受光部位を手首外側以外(内側など)でも可能として欲しい。現在の光学技術では 指先や耳たぶなどの整脈から心拍数を測る(演算する)ことも可能らしいので、製品化は出来るはずだ。
ただ、常時自分の身体を計測し記録するという事(機械に監視され管理された生活)がストレスと思う人にはvivosmart HR Jはお勧めできない。
チェスト式心拍計が煩わしく、それの代替機として欲しい人。詳細な自分のライフログの記録や睡眠状態を把握し健康に役立てたい人は買って損はしないと思う。
そして自分のような、小型ガジェット好きはなんだか装着してるだけで嬉しいので、同じ部類の御仁は是非買うべし。なんてね!
《取りあえず完》