これを待っていた! BUFFALO BSHSBT04BK しかし…

バッファローの2013年秋新製品、Bluetoothアダプタ『BSHSBT04BK』
ワタクシimakenpress、こんなモノをかねてから待っていたんデス。製品発表時からマークしていて、早速量販店からネット購入(@2,230円)したので、レビューでも。
(ちょうちん記事ではないのでご安心をwww)


『BSHSBT04BK』量販店にてオンライン購入。@2K円チョイ

『BSHSBT04BK』(USBドングル)は、これを装着したコンピュータ(以下「ホスト」)の入力デバイスを使いiPhone/iPadやAndroid端末などBluetooth機器(以下「別端末」)の操作を可能とするもので、イメージとして、世の中に存在するBluetooth入力デバイスから無線発信機能とプロトコルコード(HIDプロファイル:Human Interface Device Profile)を取り出した装置。
なお「別端末」はBluetooth機能を搭載もしくは同機器を装着したパソコンも含まれる。またios機器はその制約上マウスは使えない。

つまり、「ホスト」にBSHSBT04BKを挿すことで、ホストマシンがBluetooth送信機となり、そこから発したHID信号を「別端末」が拾ってあたかも自身の入力デバイスとして振る舞うという仕組で、バッファローではこれをVirtual HIDと称しているようだ。

 

●Macホスト編

iMac(Mavericks)で検証。

BSHSBT04BK、はじめは単なるUSBメディア。
中身のMacフォルダ内「VirtualHID.pkg」をダブルクリックしドライバをインストール(直後に要再起動)。

プログラムは【アプリケーションフォルダ】へインストールされ、かつ自動でDocに入った。
(アンインストールはセオリー通りこのプログラム本体を “ゴミ箱” にドラッグするだけ)

改めてVirtualHIDを起動させ、メニューの「Bluetooth」から「ペアリング開始」を選択。
なお画面にはキーボードを模したウインドウが表示される。

そして任意の「別端末」でBluetoothを拾う。
下記例はiPad(ios 7.0.4)。

名前は「VirtualHID」パスキーは不要だった。

これでペアリング完了。
あっさり認識。

キー配列は「US」「JIS」、さらに「iPad/iPhone」「Mac」「Windows」「Android」の複合的な組み合わせから選択が可能。
ただ「ホスト」のキーボード種類と「別端末」機種の組み合わせでおのずと決まってはしまうが…


iPad/iPhone配列

もちろん「JIS」+「iPad/iPhone」の組み合わせを選べば、Macキーボード上の刻印文字通りに入力可能。
試したところ、“@”?や ?“カギ括弧”?などJIS特有文字の配置はちゃんと刻印位置だった。


↑ JISキーボード「@」位置

とうぜんながら[command]キーもちゃんと認識し、iPad上でコピペなどキーボードオペレーションが可能だった。
さすがにアップル製品同士なので親和性抜群。先の通りマウス・トラックパッドは使えませんが…

 

●Winホスト編

Windowsは7(HOME 64bit)、8.1(無印 64bit)両方で検証。


↑ 画面例はWindows 8(無印 64bit版)

Macと同じく、基本はUSBメディアなので、中身の「VirtualHID.exe」(ルートディレクトリ上)をダブルクリック。
Win版はインストール不要なため、以上で下準備は完了。
(どうもWin版の方がこなれているようだ…)

使用方法はMacと同じで、画面にキーボードが出てメニューも同様。

基本的にMacで挿そうがWinで挿そうが同じHIDなハズなので再ペアリングは不要だとは思ったのだが、自分の場合やり方が悪いのか知らないけど、一度端末側でBluetooth機器の接続解除してから再ペアリングさせないと認識しなかった。

文字入力はMac同様JIS配列で問題なし。
しかし私の環境はやや特殊で、WindowsにおいてもMac用キーボード(Apple Wireless Keyboard)を使いたいという理由から、市販のデバイスドライバー「AppleK」をマシンに入れており、そのことで多少問題が生じた(つまり「BSHSBT04BK」も「AppleK」もどちらも悪くはない (^_^;) )。
基本操作じたいOKだが、AppleKの機能により[commandキー]が[controlキー]扱いとなっているため、iPad・iPhoneでは[commandキー]本来の機能は得られない。また便利な[英数][かな]キーも使用できない(これらがWinで使うためのAppleKの特徴だから仕方がないのだが…)。ただし英数/かな切り替えは[F2]キーで代用可能だった(iPad/iPhoneキーボード時)。
(補足:不安定で動作は怪しいが、[command]キーと[英数]キーを同時打刻すれば[command]キー同等となるようだ)

 

●入力動作切り替え

「別端末」から「ホスト」へ操作移行するときは至って簡単で、何か違う作業(他のウィンドウを開いたり、Officeなど別アプリを起動させるなど)をすればOK。
そして再び「別端末」を操作させたいときは、VirtualHIDのキーボードウィンドウをアクティブにするだけで移行できた。

ただしこの場合別端末側では「ペアリング状態」を保持したままなので、その端末本体でのソフトウェアキーボードによる入力作業はできない。そのため頻繁に切り替える必要がないときは、Bluetoothメニューから「ペアリング解除」を選びいったん切り離しておいた方が何かと好都合。

再び「別端末」を接続させるときは、キーボード画面をアクティブにするだけでは接続されず、VirtualHIDのBluetoothメニューからその端末を選択し、「接続」を選べばすぐに繋がる(再ペアリングの必要はない)。

 

●その他

Bluetooth 3.0アダプタ付きPower Mac G4でつなげてみる

はじめから期待なしの遊び。
サポート外のBluetooth 3.0アダプタを挿したMac OS X 10.4 Power Mac G4を「別端末」として接続を試みたが、予想通り「VirtualHID」を拾いはするものの、ペアリングはできなかった。 (^_^;)

一見できそうだったが、パスキーあり・なしともに試したものの敗退。
まぁ旧世代のG4だしねぇ(公式ではIntel Macのみサポート対象(Mac OSのVer表記はなし))。

Android 4.0.4端末Xperia acro HD IS12Sでつなげてみる

何の問題もなくあっさり認識。(そりゃそうだ(笑))

キーボード配列は「Android JIS」、なお先述のAppleK環境下ながら、皮肉にも[command]キーは[control]キーに代替されるため、Xperia上でのコピペなど快適に使えた。

またAndroid端末はマウスも使える。
タッチ式のロジクールT620は特に問題なかった。スクロール方向もPCで自分的デフォルト設定 “ナチュラル” (画面と同じ方向にスクロール)だったのでたいへんありがたい。

 

●まとめ

全体的に処理動作は速く、いわゆる遅延はあまり感じない。
発想は新しくないが意欲的な製品で欲していた人は多いのでは。
複数のBluetooth対応デバイスを所有し、デスク上にいくつもキーボードを縦列させているような向きには◎。
ただタブレットなどモバイル端末の操作を、固定マシンで操作可能とすることの意義や魅力を感じない人は不要(つまり「別端末」が「ホスト」と同じ事をできるのなら単なるクローンということで無意味)。
しかしながら、今までありそうでなかったこのような製品が世に出てきたことは意義あると思う。製品自体小さいしインストールもWindowsで使う限りは不要なので手軽で手間も少ない。

今後の製品に対する期待として、さらなる安定性の向上と「ペアリング開始」「削除」「切断」などメニューとインターフィスが、一見わかりにくいので整理してほしいこと。そして任意でキー配置入れ替えができる、もしくはオリジナル配列作成ができると非常にうれしい。細かいカスタマイズはパワーユーザに好まれるし…(笑)

総合得点としては自分的に100点満点中80点。
安定性が増してキーマップをいじれれば文句なしに100点なのだが…

 

(完)

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